T2000:張りの実際
初稿 111101
その4) メインのテンション確認
続いてメイン、クロスと張り、ボックス (アラウンドザワールド) が一個できたらテンション確認と調音を行います。あと二つボックスを作らないとメインが全部張りあがりませんが、そこまで張ると音がしなくなるので、ここで作業します。
すでに述べたように、ストリングを張るとクラウンが動いて先行するストリングのテンションが抜けることがくことがありますので、一本張るごとに確認して来たはずですが、ここまで来てもう一度全部のメインのテンションを確認します。
ただしテンションの修正は、T2000ではストリングのダメージと引き換えですので、あまりずれていない場合は作業しないで放置します (テンション移動する場合はじっくりと圧を加えます)。
なお、ここまで来て不幸にして完全にテンションが抜けているメインが見つかったらあきらめて張りなおしたほうがいいでしょう (かないまるは練習だと思って最後まで張ってから捨てます)。
ジミーコナーズはストリンガーさんに必ず予備のストリングを渡したそうです。プロがストリングを切るとは思えないので、コナーズを張るようなストリンガーでも防げないこのような事故が当時から発生したのかもしれません。また現在の一流のストリンガーさんでもT2000を張るのは年に一度くらいだそうで、そのときは緊張するそうです。自分で張る迄はわかりませんでしたが、T2000はかなり怖いラケットです。
1-10 張り(その5)へ
T2000編の目次を出す
目次を表示する

かないまるに戻る
