T2000の張り方
初稿 111101
問題点と一本張りの可能性
ウィルソンのこの資料どおりだと、必ず二本張りになります。パート1とパート2でテンションが違うわけでもないので、できるのなら一本張りしたいところです。
検討した結果、ウィルソンの「図1」部分の左右を入れ換えればできることがわかりました。前半のストップノットと後半のスタートノットが隣同志のクラウンに並ぶので、タイオフしないで連続で張ってしまえば、一本張りになります。
またオリジナルでは、メイン左7番とクロス2番のストリングがクラウン上で重なり、クロス2番が若干不安定になります。これはクロス2番を図とは上下逆に張れば解消します。
実際にこの変更をして練習で二回ほど張ったときにオークションで入手したT3000が到着しました。で、それを見てびっくり。二本張りではありましたが、前半の左右は入れ換えてあり、ストリングの接触もかないまると同じ方法で解消してありました。
実はT2000/3000は、2013年5月現在合計6本入手して張り方を調査しましたが、1、3本目がオリジナルどおり。2本目のT3000と4本目のT2000が「改良版」で張ってありました。ただし4本とも二本張りです。現在eBeyに出品されているものは、画像が確認できるものは全て二本張りです。
謎は二つ。
- 張りの向きとストリングの重なりの解消は、ウィルソンが張り方を改良して公開したのか、誰かが改良して普及させたのか。
- 二本張りにこだわるのはなぜなのか。
今となっては確認のしようがないですが、二本張りについては何となく理解できます。それは後述のように、T2000はテンション抜けとストリング切れのリスクがとても高いからです。二本張りのほうが安全だったと判断されていたのかもしれません。ただ、左右を入れ換えたのは、当時も一本張りをする人がいたのか、張り速度を上げるためのどちらかと想像できます。
下に、改良された張り方のT3000を画像を示します。

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