片々雑事 2





26)今年 (2000年)のイベントがだいたい終わりました。


年初からずーっと忙しかった今年の仕事が、だいたい一段落。やっとひと息ついています。といっても残業が減ったという程度ですが。

で、今年の首尾ですが、私が97年にAVアンプの音決めに参画していらい、3年連続して獲得していたHiVi誌の冬のベストバイ一位を、今年もいただく事が出来ました。海外の導入状況も順調で、総合的によい結果を出せたと思っています。

国内のHiViベストバイですが、まず10万円以下はSTR-V939Xをエントリーさせました。定価8万8千円で、828Xと同じです。

このモデル、昨年の828Xが、仕上がりが良かったワリには、二位に終わった諸原因をふか〜く反省し、今年は商品を、再度徹底的に仕上げるとともに、選者の先生方に投票直前までじっくりと聴いていただくようにしました。

結果は、ブッチギリの一位。二位のY社に5点、三位のO社に6点も差がついてますから、もうこのクラスは939Xを買うっきゃないっていう状況だと思います。他社さん、ショックでしょうね。

もう一つはSTR-V555ESで13万8千円のモデル。実は今年は12〜14万円にモデルが目白押しの大激戦で、どこが音がいいのかが大注目でした。実際、このクラスでAVアンプを選ぼうとしている方は非常に多いと思います。

HiViベストバイは今回から10〜20万円の価格帯が独立しましたが、この価格帯ではY社が一位になりました。ただこのモデルは20万円と価格が高く、問題の12万円から14万円の一群ではわがSTR-V555ESがトップを獲得しました。まあHiViさんの価格帯では二位ですが、一位の20万円モデルとは2点しか差がなく、逆に三位には4点差、四位とはなんと8点もの差がついています。

結局555ESの評価は抜群に良かったわけで、また商品が足らない騒ぎになるかもしれません。商品は切らしてはいけないんですが、設計担当としては、ものが足らない騒ぎは勲章みたいなもんで、本音では結構うれしいものです。

------------

次に、年に一度のお祭りであるオーディオエキスポですが、こちらも無事終了。今年も試聴室を担当しました。

今年のオーディオエキスポは、昨年より一割程度入場者が多かったそうですが、ソニーブースはさらに集客したようです。ちゃんとした統計はありませんが、土日は身動きがとれない状態にしばしばなりました。試聴室も4日間の会期中、常に満席でした。

今年はソニー初のプログレッシブ対応DVDプレーヤ、DVP-S9000ESが出たので、これとSTR-V555ESを組み合わせ、一回20分のデモを繰り返し行いました。

スピーカはSS-M9といって、SACD用に販売しているSS-1EDの原型になったアメリカ向けのスピーカを5本使いました。大きくて重たいサブウーファがついていて、スピーカの設計者はセパレートアンプで設計しているものです。当然AVアンプで鳴るのだろうかと普通考えますよね。しかし555ESは、これを軽々とドライブしてくれました。大型のスピーカ5本を堂々と鳴らす様子には、来客のみなさんはもちろん、講演にみえた評論家の先生方も感心なさってました。

デモの説明は、今年はパワーポイントを使って電子紙芝居にしてみました。昨年までは図柄はフリップボードだけで、あとは全部しゃべりに任せていたので、一回30分かけてデモをしていましたが、今回は同程度の内容を、一回20分でこなしています。かなり言葉を絞ったわけですが理解しにくいわけではなく、やはりパソコンプリゼンの威力は絶大だと思います。

ただしパワーポイントは作るのが結構手間なんですよね。アメリカの企業では、社員がプリゼンの準備に時間をかけすぎるので(実際アメリカ人はプリゼンにはホントに命をかけます)、パワーポイント使用を禁止したところもあるほどです。

今回、実はエキスポ直前まで使おうと思っていた映画が、事情でデモに使えないことがわかって、そのショックでプリゼンの製作開始が遅れてしまい、出来上がったのがエキスポセッティング当日の明け方という状況でした。つまり徹夜になったわけ。でも結果が良かったので、疲れも吹っ飛びました。

というのはウソで、疲労で体中がパンパン。この一週間、毎日トクホンを貼っていました。120枚入りの箱が三日で終わりましたから、一回40枚くらい貼ってたわけですね。

毎朝はがしていますが、エキスポ会期中はどうしてもつらいので、昼も貼ってました。そしたら試聴室のコンパニオンに「サロンパスくさい」と言われました。「いやかですか?」と聴いたら、「いい匂いだからいいです」といわれました。よかった。

939Xと555ES、それと6チャンネルプリアンプのTA-P9000ESについては、近々また「私の作品」のコーナーに書く予定です。

(2000/11/28)


25) 雑誌掲載のお知らせ


ASCII DOS/V ISSUE 2000年11月号 305ページに、当ページが紹介されました。LAN関連です。白黒ながら、画像入りでの紹介は、とてもうれしい。ライターの河村さん、ありがとうございました。

(2000/11/27トップページから転記)


24) 8月北米、9月にタイ、マレーシア出張でした。




写っているのはワイン用ぶどうです。カリフォルニアワインのふるさと、NAPAバレーで撮影しました。

NAPA

こちらはNAPA近郊で食事をしたレストランの屋外席。明るいカリフォルニアの雰囲気が伝わりますでしょうか。


実は7月末から8月中旬まで、二週間北米出張に出ていました。今月日本でも発売するニューモデルの紹介とデモをしてきたんです。相手はディーラーさんで、サンフランシスコとニューヨークで、それぞれ三回ずつやりました。

サンフランは坂の街。街はきれいだし、フィッシャーマンズワーフで食べる魚介類は最高です。特にこの時期は日本ではカキが食べられませんが、水温が低く、いくらでも夏ガキが食べられるここは、カキが大好きな私にはとても素敵な街です。

でも、今回最高だったのは、NAPAというCaliforniaワインの里に出かけて、ワインカーブを見学してきた事です。

訪ねたのはMUMMというシャンパン中心のところで、広大なぶどう畑と近代的な設備を使ったシャンパンづくりは、とても興味深いものでした。

でも、なんといっても良かったのが試飲でした。このへんのワイン生産者は、試飲もビジネスにしていると聞いた事がありますが、ちゃんと試飲用のテーブルがいくつもあって、たくさんのお客さんが試飲をしていました。で、私も三種類のシャンパンを少しずついただきました。

と思ったんですが、なんか昼間から酔っぱらってしまいました。シャンパングラスって見かけより量が入るんですね。

北米はそのあとニューヨークに移り、毎日昼飯にラーメンを食べるという生活を五日間。日本でも一週間続けてラーメンは食べませんが、なにしろまずいアメリカ食から逃れたいことと、基本的にはラーメン大好きですので、自然にそうなるわけですね。

あとは寿司がうまいかな。カリフォルニアよりうまいと思います。ニューヨークは日本以外で、世界中で一番ラーメンと寿司がおいしいのではないでしょうか。

ちなみに、赴任で来ている日本人の板前さんと話をしましたが、自分の包丁でアボガドを切るようになるとは思わなかったと言っていました。あとは外巻きね。海苔が中でご飯が外。日本ではあまり食べないですよね、そんな寿司。

こうして北米は、魚介類とシャンパンとラーメンと寿司のおいしさが印象に残りましたが、9月のタイはもっと印象的。タイというのは、とても食べ物がおいしい国ですね。

今回は、季節がいいのか、特に野菜のおいしさが際立ちました。たった4日間いて、ホテル飯、外食、そこらのレストラン等、いろいろ食べましたが、まずいメシにはぶつかりませんでした。

それと、なにしろ野菜がおいしい。空芯菜(くうしんさい)というストロー状の野菜があるんですが、これをさっと炒めた料理なんてもう…(^_^;)。タイはトムヤンクンやタイカレーが有名ですが、そのほかにもとてもおいしい物がたくさんある国。

実はタイは二度目なんですが、一度目も好印象。ただ前回が冬だったので、今回のほうがおいしかったです。仕事ですからいろいろときつい事もありますが、食事が楽しいというのは何よりですね。


さて、タイからマレーシア(こちらも食べ物がおいしい)を回って帰国。それからが大変な状態になっています。当日中に帰宅した日は2日しかなくて、あとは終電帰宅が続いています。泊まりにならないだけいいと言えますが…。

この忙しさも今月下旬まで。さあ、また明日から頑張るぞ。


(2000/10/09)
(2000/11/27画像追加)


24)デジタル講座について

今回の更新で、デジタル講座をはじめましたが、これについて一言。

これは5月末と6月末の二回、地元の公民館で講演した講座の内容をWEB化してゆこうというものです。

講座の趣旨は、最近デジタル機器が多いので、その基本を学ぼうというもので、公民館に勤めているパソコン通信仲間からの依頼に応じたものです。市内の15の公民館の共同主催による「市民大学講座」なるものの一部になっていました。

実は私は、毎年大小合わせて何十回というデモやプリゼンをこなしています。本職は設計なんですが、設計者というのは、しばしば自分の作ったものについてデモやプリゼンをやらされるんですね。それが私の場合は、単なる設計ではなくて、企画的なことまでやっている関係上、海外出張講演も含めて非常に多くの講演をこなしています。

それで、今回の講演。一般の方が対象なので内容的にはそんなに難しいことを扱うことはあり得ません。ですから最初は、実は簡単に考えていたんです。

ところが、具体的に内容を組み立てはじめてから、意外な難しさに気付きました。それは受講生の年齢層やレベルが非常に幅広いことを想定しなくてはならないことです。つまり受講生「全員」に「理解できたという満足度」をどうやって提供するかという点ですね。もちろん得られた知識は応用力のあるものにしたい。やっぱり何事も始めての事には、難しさがあるものですね。

最終案としては、アナログ波形をデジタルになおす過程という、まさに本質的なものをモロにメインディッシュに据えることにしました。それも最終段階のバイナリ波形まで見せる。それを画像を使ってステップバイステップで説明して、全員に理解していただく。この部分の比重は、講座のほぼ半分。という構想になりました。

で、「これでやる」とまとまったのが、講義開始の3日前という状況でした。ですので、講義開始直前は二日ほど半徹夜の状況で、パワーポイント(パソコンスライドショー)に画像が並びきったのが講演開始直前で、余裕ゼロ分で会場セッティングに突入しました。まさに間一髪だったわけ。そういうふうには見えなかったでしょう>受講生のみなさん。そこがプリゼンのプロたる所以なんです。へへへ(^^;)

-------------
というわけで、メインディッシュは本当に構想に苦心しましたが、あとはサイドディッシュとして圧縮関係をお話しすることにしました。このへんはネタは山のようにありますし、実は今回、改めて本を数冊買いました。だから私自身も結構勉強になっています。もう10年以上前に読んだCDの専門書が、改版されていて最新技術がぎっしりと詰まっていてビックリという経験もしました。

そのほか、最初から試聴的なものをデザートとして入れようと考えていましたが、今回は圧縮音声のサンプルを聴いていただくことにしました。もし次の機会なんていうのがあったら、AC-3圧縮によるマルチチャンネル音声なんていうのを聴いていただくことも考えていますが、今回はここまでで精一杯。

もちろん試聴を入れたのは、どうしても科学に弱い方がいらっしゃっても、ここだけは楽しんでいただけるし、直感的に時代を理解できるでしょう、という狙いです。

そんなわけで、予想以上に準備に苦戦しましたが、幸い結果は大成功。アンケート結果もダントツに好評だったそうです。これは嬉しい。

-------------
ところで、今回はパソコンを使った講義にしてみました。パワーポイントという電子紙芝居を使って、パソコン画像をプロジェクタでスクリーンに投射しながらプリゼンテーションをするわけです。アメリカなんかでは企業の社内プリゼンは通常このスタイル。日本でも最近採用するところが増えてきましたし、オーディオメーカーが販売店でデモをするときに、説明用に使っている例も見られるようになりましたね(これは社内で使っている証拠なんですが)。

このスタイル、画像をパソコン上で作って、そのままプリゼンができるので、構想を練ったり準備をするのにはとても楽なんです。OHPと違って、修正が効きますし、コピーをとる手間も無いので環境にもやさしい。それと見栄えもしますね。画像がぱっと切り替わる。プロジェクタがいいと、本当に見栄えがします。

ただ、社外でやろうとするとプロジェクタの準備が現在のところまだまだ大変ですね。日本では、輝度や分解能が十分にあるものを持っているところが少ないのが現状です。

今回は公民館のSさんに無理を行って、一カ月以上前に市の倉庫に乗り込んで、わりあい画質と輝度のあるのを確保していただきました。ビデオ投射用でプリゼン用ではないものだと思いますが、用意していただいたコンバータにズーム機能などがありましたのでなんとかプリゼンに使えました。部屋を暗くする必要があり、受講生の顔が見えないのがちょっとつらかったかな。でも、ギリギリのタイミングとなった準備にもかかわらず講座が成功したのは、実はこのプロジェクタの確保が大きいですね。感謝しております>Sさん、ほか、プロジェクターを横取りされた方(^_^;)

でも、もし予算がとれたらもっと明るいのが買えるといいですね>Sさん。今後はパワーポイントで講座をやる人は、絶対に増えますよ。

-------------
さて、冒頭にも書きましたが、このホームページ上に今回の講座をWEB化してみる事にしました。講座に出られた受講生の方に復習用にしていただけるということが目的の一つ。また、わりと以前からこういうのをやってみたかったというのもあります。今回の講座の内容は、図版から全部オリジナルに作ったので、公開しても権利上の問題がないので、絶好の機会というわけです。

なお、残念ながら、講演で好評だった試聴の部分は、ほんのサワリ程度は入れてみるつもりですが、基本的にはこのホームページでは容量的に無理ですので、いつか機会を見て実物に触れて下さい。その代わり、講座では時間の関係で扱えなかった話も、WEB講座では入れて行きたいと思います。

それから、公民館のSさんほか、スタッフのみなさん、お世話になりました。と同時に、大変にご苦労さまでした。今月は自主講演がたくさんあるそうでお忙しいとお聞きしていますが、頑張って下さい。今回のアンケート結果が出たら、打ち上げやりましょうね(^_^)/゛

(2000/07/1)


24)イギリスに出張してきました。





UK(イギリス)に行って来ました。6月7日に日本を出て、同じ7日の夕方到着。8日にUKのAV誌出版社一社、9日に2社回ってきました。

すごく密度の高い出張で、この二日間でソフト誌、ハード誌おりまぜて合計7誌に説明をしました。疲れた(^_^;)。そして、次の10日には飛行機に乗って、11日には帰国しました。海外出張は数十回になると思いますが、これは私の欧米出張では最短記録ですね。

さて、イギリス紳士を象徴するものというと山高帽と傘ですね。山高帽は実際はほとんど見ませんが、傘は必需品のようです。すごく天気が変わりやすい。特にこの季節は変わりやすいんですね。7日と8日は曇り。9日は土砂降りでした。それが夕方には晴れてきて、10日はものすごくよい天気。目まぐるしく天気が変わりましたが、ロンドンでは当たり前だそうです。

その天気の良かった6月10日。昼間、街に出て、オーディオショップその他を訪問して来ました。場所はロンドンの中心部から北西に地下鉄で10分ほどの中高級住宅街。天気が良かったこともあり、とてもさわやかな散歩になりました。

画像は、民家の外壁です。ロンドン全部がこんなカラフルなわけではありませんが、この街は、どの家も外壁を比較的明るくい色で塗装していました。ちなみに、今日現在トップページに置いてある画像も、この街です(COOLPIX950で撮影)。

約3時間ほど歩きましたかね。一緒に出張した先輩が、歩くのが好きなんですよ。まあ、車で動くと写真がとれませんし、街もわかりませんから大歓迎ですが、帰りの飛行機で、寝ていて足がつったのにはまいりました(^_^;)

(2000/06/12)


23)オデッセイに決まりました

前回、エスティマ、MPVが落っこちた状況を書きましたが、そういうわけでオデッセイを買いました。

この車を試乗したインプレッションは20)で書いたとおりです。その後印象は変わりません。車高が低く、車内がやや狭いですが、足回り、ボディー剛性、ロール周波数などと上手にトレードオフされています。

車高が低いのは乗用車ラインで製造する都合にすぎないと言う人がいます。でも制約は活かすものです。車高が低いのにロールが大きかったら笑っちゃいますよね。でもロール周波数を高めることに活かせば、必ずその方向で特長が出てきます。デッセイはそれを名作の域まで高めたといえるでしょう。

また、この固い足を「ミニバンらしくないから論外だ」なんて書いた記事も読みましたが、本当にそうでしょうかね。私はエスティマのほうが家族が車酔いして駄目と見ています。

それに、家族で旅行して一番疲れるのは運転手なんです。一人乗車の機会も多い。ですから運転が楽しく疲れない車こそが私が求めるミニバンです。私はバスの運転手じゃないんですから。

ただね、オデッセイは苦戦していると聞いています。値引きもかなりいい。やはり車高が低いことで広さがないので、比較されるとライバルに負ける点が多いんでしょうかね。もちろん私は、比較して選んだ車が、値引きもよい車だったということで嬉しいのですが。

ちなみに色は白にしました。エンジが欲しかったんですが、モデルチェンジで消えてしまったんです。他の色は全部気に入らなくて、結局、白しか選べないんですが、なんとこれが3万円高いんですよね。これは正直いって腹が立ちました。

結局、猛然と粘って値引きの追加で折れましたが、これだけは値引きはいいからエンジが欲しかったです。

ついでに書いておくと、私はVGという、3リッターV6で一番安いグレードを買ったんですが、サンルーフとアルミホイルが同時に選択できないとか、バックセンサーとアルミホイルが同時選択できないとか、オプションの制約も冗談じゃないかというほどひどい構成になっています。今回はアルミをやめて、納車後自分で買うことにしました。改善したほうがいいのでは>ホンダさん。

まあ、何はともあれ、オデッセイの白を発注しました。納車は7月初旬。楽しみです。それから、そのうちオデッセイのページを作りそうですね。(^_^;)

(2000/06/12)


22)ミニバン、その後


二つ前の20)でミニバンを買おうとしていると書きましたが、エスティマが落選、MPVもイマイチでした。

まずエスティマ落選の理由。

結局足が好きになれませんでした。何度か試乗するうちに、常に挙動が変化していることに気づきました。常にピッチングしていて減衰して止まることがない感じでしょうか。

21)では、高速のS字入路で、3リッターV6はフラリとして2400CC直4はしっかりだったと書きましたが、その後2400CCもフラリとするのを経験しました。

そこで、街でエスティマが走っているのを見かけては追走してよく観察したら、バンパー下端がフワフワとピッチングしているのがはっきり見えました。結局、常に姿勢が違うんですね。カーブの進入でフラリとするか、ピタッと決まるか。それは偶然が決めるのでしょう。

エスティマは社内は広いし、仕上げも立派。本当は買いたい車なんですが、私は攻めるときは攻めますので、この足では怖いので見送りです。


次にMPVに乗った感想。

MPVは2回試乗しましたが、なかなかいい車だと思いました。特にロールが自然なのがいいですね。エスティマよりロールは大きいと思いますが、きちんと減衰するので毎回同じ挙動に感じます。

つまりハンドルを切ると、切り角と車速に応じたロールが発生して、それが一定のリズムで横Gとして返ってくるんです。素人でも簡単な技術であるフェイントステアを使えばスカッとカーブに入れますし、ロールはほぼ一回で止まりますから、そのあとの挙動も安定。安心。つまり運転が楽しいロールなんですね。この車の美点と言えるでしょう。

問題は2点。

まずエンジンが非力ですね。V6なのにひょっとするとオデッセイの直4に負けるんじゃないかという印象を持ちました。一人乗るたびに、またエアコンを入れるたびにパワーが落ちる感じです。マツダのV6エンジンってこんなものかと思ったら、フォードのエンジンなんですってね。3リッター車が有れば、全然印象が違うと思うんですが。

2番目はシフトレバー。2速に落とすのにボタンを押さねばならない。ホンダマチック育ちの人はわかるでしょうが、オートマって機械に任せるものではなく、機械と調和しながら自分でシフトして行くほうが運転が楽しいし乗りやすいんですよね。減速の時2速に落とすのにボタンを押すのは論外なんです。

もう一つ。これは二回目の試乗で気づいたのですが、左右の腕とも置き場所がないんです。私は運転中は窓枠の段差に右手を乗せているんですが、この車は大きいのでドア壁が遠く、窓枠には腕はかかりません。で、ドアには段差がありますが、妙に低い。左手にもアームレストがありますが、これも低い。

この車、主たる仕向けがアメリカだそうですが、アメリカ人に合わせたのでしょうか。少なくとも私には合わない。これだと長距離ドライブで疲れます。

MPVは価格が安いし、シフトは慣れれば、ということもあるでしょう。全体としては非常に良くできているので気に入っていたんですが、この腕の収まりのわるさはまいりました。すぐにオデッセイに試乗しなおしましたが、やはりピタっと決まります。日本人の体型をよく研究しているんですね。


結局、エスティマ、MPVが落選。三菱は試乗前に落選ということで、オデッセイが最終候補になりました。

(2000/05/15)


21)最近、そば打ちに凝ってます


一昨年の5月連休にパソ通仲間にそば打ちを見せていただきました。昨年5月連休には、群馬県の匠の里というところで、体験そば打ちをして、その週のうちに「そば打ちセット」を買ってきました。そのときそば粉も仕込んできたんですが、量が少なかったので、10回ほど打っておしまい。

で、今年の正月にカミさんの実家の近くの粉屋さんで、地粉10キロ、打ち粉2キロ、つなぎ粉3キロを仕込み、以後毎週土日のどちらかはたいがいそばを打っています。最近ものすごく多忙で、しかも休みが安定しない(毎週のように、突然休出しているので(^_^;))のですが、週に一度のテニススクールとそば打ちが息抜きになっています。

そば打ちも趣味ですからいろいろなことをやっています。そば粉に30%ほどつなぎ粉(ようするに強力粉)を入れれば、お宝のページでお見せしたパスタマシンでもそばが作れます。パスタマシンでそばなんて変なようですが、これがなかなか美味しいんですよ。

つなぎ粉は、いれたほうが楽につながりますが、いれなくてもつながります。毎回その量を変えたり、水加減や茹で加減をいろいろと振って感じをつかんで来ましたが、最近はそば100%の手打ちに固定してきました。

道具も今のところセットをそのまま使っていますが、先週カミさんの実家の親が使っている大きなコネ鉢を使ったらすごく楽で、今度買ってこようと思っています。包丁も今まで使っていたのが使いにくいので買い換えたんですが、これも実家の親の使っているのはさらに良くて、これももう一度買い換えようと思います。あはは、こういう趣味って、すぐ道具趣味になるんですよね。最初にそば打ちを見せてくださったパソ通仲間はすごく道具に凝っていましたが、最近その理由がすごくわかるようになってきました。

さて、そば粉100%は、さらに水打ちとお湯打ちがあります。そば粉には数回に分けて水を回すんですが、お湯打ちとは、その最初の水まわしの時に熱湯を使う方法です。
要するにそば粉の一部を糊にするんですね。

勿論これでもいいんですが、すべて水で打ってしまったほうが繋がりさえすれば手間が省けます。そばは水の量が大事で、計量しながら作るんですが、一部をお湯にすると計量が大変なんですよね。味も全部水のほうがやや甘くて濃く、美味しいような気がします。

以前はそば100%で水打ちというと2回に1回はつながらずにバラバラのそばができて、子供に「なにこれ」とか言われたものです。しかし最近は、繋がらないという失敗はほとんどしなくなりました。多少短いとか、毎回味が違うとか、まだ経験不足で安定していない部分は多いですが。

ところでなぜそばを打つかというと、美味しいからです。ずいぶん最初のころ、作った量が足らなくて、乾めんを茹で足して食べたことがあります。これがビックリで、全然味も香りも感じないんです。私自身も驚きましたが、子供もビックリしたような顔で「おいしくな〜い」と言っていました。これで知ったのですが、手打ちそばというのは素人が始めて打っても、またたとえつなぎ粉をいれても、非常に美味しいものなのです。

もともと私はめん類が大好きで、そばもとても好きで、美味しそうな乾めんを探してきては休日の朝、自分で茹でて食べるのが好きでした。それが手打ちすれば非常に美味しいそばが食べられることがわかったのですから、これはもう打つしかないという感じなのですね。

ちなみにそばつゆも自分で作りますが、これは自分なりの味がなかなか決まりません。そばと違いつゆは寝かしの工程があり、味が決まるのに時間がかかるんです。コントロールはとても難しいですね。

勿論市販のつゆよりは美味しいと思うんですが、風味がそば屋さんのそれを超えた自信はまだありません。麺のほうは、夜は飲み屋になる大手そば屋さんのそばは超えたと思うんですが。実は、以前はそこのそばを大変美味しいと思ったんですが、最近は味や風味が少ないと感じるんです。同僚に「味が落ちた??」と聞いたら、全然そんなことはないといいますので、やはりそば100%の手打ちが美味しいということのようですね。

そう、今度そば打ちの様子をweb化してみましょうか。美味しそうな雰囲気は文章だけでは無理ですからね。


(2000/05/07)


20)ミニバンを買おうと思ってるんですが…


私は今、7年前に買ったブルーバードsssに乗っているんですが、最近子供が大きくなってきたこともあって、ミニバンを買おうかなと思い立ち、時間を見つけては試乗をしています。

今ミニバンと言えばオデッセイかエスティマなんでしょうね。早速このへんに乗ってみました。

まずエスティマの第一印象。

いい点はエンジンが大変に静かなことですね。雑誌にもその点はかなりほめて書いてあるようですが、たしかに静か。130キロくらい出してみましたが、ミラーのとこから少し風切り音がする程度で、車内は普通の声で会話が出来ます。

試乗車が3000CCのV6ということでトルクが大変に太くて、アクセルを踏んだときの「ワッ」と沸くようなトルクは運転もとても楽です。加速感も魅力的。

車内の広さは、さすがですね。荷物もたくさん積めそう。サードシートが大きく前後に動くのはいいのですが、ロックする位置が一番前と次の間があきすぎで、一番実用的に使いたい位置でロックしません。これは設計ミスだと思います。

ネガティブポイントは足回りでしょうか。アエラスというスポーツグレードに試乗したんですが、それでも足は不十分でした。車高が高いのである程度のロールはしょうがないと思いますが、ちょっと不整な路面でブレーキを踏むと、車体上部が弧を描くような揺れ方をするのは勘弁して欲しい感じ。

地元の高速の入り口は、はっきりとバンクのついたS字になっているんですが、Sの切り返しでフラーリと大きく揺れて、一瞬頭がクラッとしました(かなり車速は出しています)。セダンから乗り換えるには、意識を切り換えないとだめですね。切替えが不可能な場合は、この車は買えないと思いました。

ところが後日2400ccの試乗をさせてもらいましたが、これはなかなかのバランスです。少なくとも気持ちの悪いロールはありません。ただちょっと非力かな。結構悩むところです。

総じてエスティマは良くできた車だと思いますが、最終的にはあの顔をどう思うかですね。基本的には私はあの顔は好きになれません。


一方のオデッセイですが、これは運転が楽しい車でした。なにしろ足がいい。ダブルウイッシュボーンはダテではないですね。乗り味にきわめて正直に出ているようです。

2400CCの直四と3000CCのV6があって、両方試乗できました。まず2400CCですが、なかなか反応が良く振動も少ないエンジンで、サスとのマッチングもかなりよいと思いました。ただかなり高回転型のようで、最初の加速がちょっと物足りないですね。回転が上がるまでトルクがとれないので、加速を少し待つ感じになります。

V6のトルクはさすがで、ほとんどアクセルを押すと同時にトルクを感じ、まるでアクセルで車を押しているようです。これはいい。

ただV6は、さすがにフロントヘビーなのか、ブレーキング時のノーズの沈みがちょっと気になりました。でも高速流入のS字や車線変更程度の横Gでは全然へこたれませんでした。ロールの共振周波数が高いんでしょうね。横Gがすっと返ってきて車が安定します。エスティマと、この辺は全然違いますね。

室内は車高が低い車ですから、エスティマのような広さ感はなかったです。その代わり運転位置が低くて、セダンから乗り換えでの違和感は全然ありません。

エンジン音や風切り音も、そこそこよいデキだと思います。特にV6は静かですね。風切り音はバイザーが悪さをしているようです。試乗車としてはこういうのは損かな。

荷物もエスティマほどは積めなそうです。ぱっと見て狭いなと思います。ただ、これで十分かなと思う程度の広さは確保されていますね。どのみちキャンプとかするなら、ルーフキャリアはいるんでしょうから、普段の使い勝手のよいほうがいいかな。


ちなみにカミさんの感想ですが、エスティマは運転席が高すぎるし、ブレーキを踏むとフワフワして運転しにくいそうです。オデッセイはその点運転がしやすいと言ってました。まあ、同感かな。

カミさんの不満は、セカンドシート上にサンルーフの設定が無いことだそうです。試乗の次の日もまだそういってましたから、相当不満のようです。


ミニバン選び。このあとは、三菱とマツダを試乗してから決めようと思っていますが、三菱はとりあえずディオンを試乗してきました。でもねえ、高速に入らせてくれなかったのですよ。失格ですね。この手の車は高速の走りを確認したいですよね。

マツダはぜひMPVに試乗してみたいと思っています。こちらはディーラが近くにないなあと思い、先程WEBで店を確認したら、ほかのディーラから離れたところに有りました。来週試乗してみたいと思います。結果はまた。

(2000/04/15)