ハイパワー・ウッド・パターン

初稿 111217


オークションで落札したウッドのなかに、通常の蛇行張りとは違う張り方がありました。正面からみたパターンは通常と全く同じですが、フレームの外側に見えているストリングの景色が、グリップ付近で通常とちがうのです。




そこで注意しながらストリングを外してみたところ、画像のようにメイン、クロスともに終末部分に緩みを防止するように、一度ループを作るような工夫がしてありました。つまり素直に蛇行して終わらずに、メインは7-9-8の順に、クロスは18-20-19の順に通してありました。


左側シャフト近傍


右側シャフト近傍

フレーム外周のストリングの景色としては、このほうが通常よりシンプルに見えます。通常パターンではメインの最後の9番パターンが5個も内側の5番メインにタイオフされます。このためメインの最後の長いストリングがだらしなく見えるものですが、ハイパワーパターンではスパンが短くなるので綺麗にみえるのです。

画像では通常の例を二つ撮影してありますが、白いラケットはクロスでメインを巻き込んで落ち着かせようとしています。涙ぐましいですね。ハイパワーパターンであれば、こんなことをしなくてもストリングは安定します。

実際に張って試したところ、ハイパワーパターンは非常に具合がよいことがわかりました。通常パターンに比べて打感も打音もとてもいいのです。その変わり、クロスの最後を落ち着かせるのは若干コトです。そのへんは実際の二本張り(ハイパワーパターン)で。

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