スカッシュ用ストリング
アッシャウェイ パワーニック
初稿 111225
更新 111228
ブラックナイトのC2Cシリーズに張ってあるサービスストリングです。かないまるはC2Cブラックを二本、C2Cオーロラを二本新品から使いましたから、サービスストリングだけで4回使ったことになります。このサービスストリングがなかなかいいんです。
球がラケットに当たった次の次の瞬間、ボールが勝手にストリングからドライアウトして離れて行くような「カッ」という感じがなかなか得難いのです。なんだこのストリング。
しかし日本に出回っているC2Cの資料には、ストリングは「アッシャウェイ/スーパーニック」と書いてあります。でも「XL」なしのスーパーニックというのは商品としては存在しません。
実はスーパーニックXLシリーズは4種類ありますが、全部使ってみました。どれかが色は違うが感触が同じものがあるのかなと思ったからなのです。結果は全部違いました。サービスストリングはスーパーニックXLシリーズのどれよりも固めでドライな打感なのです。
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さて、今から約10日前に、友人から「北米のサイトで買い物をするが、なにか買わないか」というお誘いが。そこで、アッシャウェイのストリングから色で判断して、このパワーニックを頼みました。「もしかするとこれかも」。ところが到着前に、どうやらこの推量がビンゴらしいことがわかりました。というのも海外サイトのC2Cのページを調べたら、ちゃんと「パワーニック」と書いてあるんです。たとえばこちらにはこんなふうに書いてあります。
SPECIFICATIONS
String Area: 500 cm2
Frame Weight: 140 g
Dynamic Weight: 140
Rigidity Index: 91
String: PowerNick 18
Grip: Rad Cushion
Recommended Tension: 26 lbs
Racquet comes with Ashaway PowerNick Red 18g strung at mid tension.
C2Cブラック+スーパーニックというページは探した範囲では一つだけで、あとは全て「パワーニック」と表示していました。推奨テンションが26ポンドということもわかりました。冬休みみに入ってしまったので年内に手元に届くかどうかわかりませんが、早く張って使ってみたいです。
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111228追記
友人が北米の通販サイトで買い物をするので共同購入したパワーニックがとどきました。パッケージはなくて、ロールから約10メートルにカットしたものでした。14ドル。今のレートだと1000円少々ですね。
これは早速C2Cオーロラに張った残りを撮影したものです。スカッシュ用ストリングでは硬いほうでしょう。表面がザラザラですが、コーティングがあるようです。C2Cのサービスストリングは色、手触り、打感からみてまちがいなくこれです。簡単に打ってみましたが素晴らしい!。探し始めてから2年かかりました。もちろん手間取ったのは、日本のこのラケットの販売サイトに例外なく「スーパーニック」と書いてあるからですが、だれも気付かないようですが、間違っています。
打感はガッツリ系。カツっという感じで弾きますが、ちゃんとボールをつかみます。素材はなんだろうと調べてみたらZyexという樹脂を使っているようです。zyexはukの繊維メーカーで、楽器用の弦では有名なメーカーのようですね。go for itの記載によればラケットストリングはストリングメーカーのアッシャウエイ、ガンマ、トーアとZyex社との共同開発だそうです。zyex素材は楽器用としてもナチュラルガットに近くて音がよいとされているようですが、楽器とラケットストリングが同じ「ガットに似ている樹脂」で作られるというのはおもしろいですね。
比較のために内部構造を撮影してみました。
左からケブファイブsx-17、パワーニック18、テクニファイバー305/1.10です。テクニも同じくらい斜めに削いでカットしてありますが、樹脂で固めてあるので一本にみえます。
パワーニックの赤い部分は繊維を編んでコーティング剤で固めたチューブ。白いコードが芯線です。
芯線の構造は、中央に太めのコードがあり、その周りに7本のコードを巻いてあります。チューブ部分はさらに細い繊維を編んで樹脂で固めてあります。素材はzyex単一ということなので、中央コード、7本コード、チューブ材ともに同じ繊維で、太さ違いということでしょう。
ケブファイバーの芯線はナイロンで、全く固めてなくてサラサラしていますが、パワーニックは全体を柔らかい樹脂で接着してあります。ただし簡単にほぐれるもので、テクニファイバーのように固化して一体化しているわけではありませんでした。
しかしこうやって構造をみながら打感を思い出すと、なるほどと納得できてなかなかおもしろいです。
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120117追記
C2Cをサービスストリングのまま使っている人を発見。並べて比べたら、間違いありません。C2Cのサービスストリングはパワーニックです。日本の販売サイトは「お詫びして訂正」すべきです。
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