フィッシャーマンズノット (タイオフノットとして使うケース)
初稿 111025
ストリングがバネのように綺麗に巻きついていること、ストリングの先端がメインストリングと並行に並ぶことから、非常に美しいノットです。
本来はスターティングノットで、タイオフに使うには難しいノットです。なぜならノットを引き締めるときに、ノットとフレームの間にスキマができやすい (ノットがフレームから離れてしまう) からです。
したがってタイオフ時は「テンションアップ」ではなく、「数ミリ引き足しておく」感覚でやるのがよいということになりますストリングが柔らかいスカッシュラケットではなんでもないですが、テニスのストリングでは難しいといえます。
構造
こんなにふうになっています。ホールから出たストリングをメインに三回巻き付けて、三個のループ (テニス用に使うときは二個のループ) を作ります。次に先端をフレーム側から三個ループに通します。最後にループを順次絞ります。
詳細です。
タイオフホールからストリングの先端がこの方向に出てきたとします。
メインを上を回してからメインの下を通してループを一個作ります。ループは指でつかんでおきます。
ラケットフレームから遠い位置に、もう一個ループを作ります。
さらにもう一個。これで三個ループができました。
先端をホール側 (フレーム側) からループにとおりします。手元にできる大きいループ (サブループ) は直径5センチくらいにしておきます。
三個のループのうち一個目のループを探し出して、閉じます。このときフレームと直角か、やや外方向 (画像で奥方向)に引きます。あまり強く引くと、ループがタイオフホールに入ってしまいますので注意してください。
二個目のループを閉じます。一個目のループより強く引きます。画像を撮る都合でやっていませんが、ノットの上に指を乗せながら進めると綺麗に絞れます。
画像で一番大きく見えているのが三個目のループです。次はこれを閉じます。
三個目のループを閉じます。
さらにメインの上にかぶせるように巻き足します。
指で上から押して、ループをしっかり抑えます。
ストリングの先端を引き、サブループを閉じます。
指をどかしたところ。
先端をフレームと直角 (画像の上向き) に思いっきり引きます。ここでフレームから離れる方向、つまり面内方向に引くと、ノットがフレームから離れてしまうので、必ず上方、それもややフレーム方向に引きます。
余分なストリングをカットします。
はい、出来上がり。カッコいい。
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フィッシャーマンズノットは、かないまるがスカッシュを始めたとき出会いました。コーチのラケットがこのノットで止めてあり、あまりに美しいので覚えたいと思いました。聞くとコーチの所属会社にいらっしゃるストリンガーさん(Oさん)独特のノットで、その方はテニスの場合もこのノットで止めているとのこと。
コーチ経由で伝授をお願いしたら、こんなふうに緩く結んだ見本をくださいました。もう5年前のことで、今ではテープが変色していますが、いまだに大切にとってあります。
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