かないまるの
カルス培養土園芸

堆積発酵に挑戦
t01) 第一ロットの仕込み (12/3に実施)

パイロット版20211209
公開初稿20211213


カルスNC-Rは土中で草を発酵させて土壌再生する土壌菌資材です。
でも草刈りのクズを草単体で発酵させられないか。堆肥のようにあとで土と混ぜて使えないか。
リサールさんに相談したら「可能です」ということで早速チャレンジ。今回は仕込み編です。
春にはたくさん堆肥 (腐植) ができるかな。
結果は一カ月後かな。

この12/03仕込みのものを第一ロットとします。



かないまる邸は東と北が駐車場に面しています。かないまるの車もここに停めています。
車10台の駐車場ですが、土地の形が悪くて効率が悪く、草が生えているスペースがたくさんあります。かないまる読者がよくご存じのカモミールの群生地もここです。



未利用スペースには当然雑草が繁ります。しかし駐車場の管理会社は草刈りをほとんどしてくれません。
カモミール開花中はだれも邪魔には感じはしませんが、花が終わったカモミールは結構な雑草群。

カモミールはかないまる邸の脇に群生しますが、もともとかないまるが鉢で栽培した種か舞って広がったものなので、迷惑になる時期に刈りはじめました。そこだけ片づけるのもなんなので駐車場全部刈りました。

刈り払い機で草を刈ると壮快なんですよね。きれいになるし。いつしかボランティアで通年刈るようになりました。
実のところ一度もたもたしていたら除草剤をまかれたことがあり、それはいやなので、それ以後は早めに定期的に刈っています。



この秋は10/29に刈りましたが、刈り取った草は約400リットルくらいありました。これをいつもは集めないで、刈り払い機で刈ったままその場所に放置します(管理会社がたまに先に刈ってもそうするからです)。でも今年は放置しないで、集めて自分の敷地内に積んでおきました。

この草の一部は、すでに土中発酵の第一ロット試行で使いましたが、大半は使わないで積んだままになっています。
この一カ月に大雨が三回ほど降り、自然に潰れて黒くなってきましたが、まだ匂ってはいません。春になるとヤバイですが。

そこで思ったんですが、これってカルス撒いたら堆肥 (正確には腐植土) にならないかな?…。早速リサール酵産さんに聞いてみました。
    質問)
      有機物9、土1で先行して発酵させておき、できた腐植をあとで土と攪拌して使う、なんてできますか。

    回答)
      可能です!
      有機物と有機物の間の隙間(空間)を埋めるように土を混ぜてください。
      有機物100%だと、隙間が生じてしまうため微生物が活着しません。
       ↑(イメージ:土の中の有機物は分解(発酵)し、土から飛び出ている有機物は分解しにくい)
      土を適量混ぜることによって、堆積発酵させることは可能です。
      仕込んだ後は適度に水やりを行ってください。
      頻繁に切り返し(かき混ぜ作業)は必要なく、月1程度に水分調整のための切り返しを行ってください。
      出来上がった堆肥は土と混ぜてお使いいただけます

なるほどー。「堆積発酵」と言うんですね。早速仕込んでみることにしました。



資材です
    有機物 上記の半分潰れてきた草、約40リットル
      上の画像の枯れ草の、地面に近い部分。押しつぶされてスキマが埋まり始めていているところを使用しました。
      匂いもないし、茎も葉も硬いのでまだ腐ってはいません。

    土 約7〜8リットル
      従来の土づくりで微塵として抜いたものを廃物利用しました。10リットル用意して少し余りました。

    カルスNC-R 200グラム(240cc)
      草だけなのでカルスNC-Rは200グラムにしました。
      切り返し時に足らなそうだったら、そのとき増量します。

    米糠 600グラム (2りットル)
      米糠はカルスの3倍にしました。
        窒素12グラム リン酸30グラム カリ6グラムに相当します。

    硫安 150グラム
      リサール酵産さんによると「枯れている草は硫安を入れるといいです」とのことなので入れます。
      ヤマカンで150グラム入れました。窒素30グラム相当です。多いかな…(^^;)
      様子をみて発酵が速いようなら、堆積発酵第二ロットからは100グラムにしてみます。
        (すでに第二ロットを硫安なしで米糠だけで仕込みましたので後で混ぜることもできます)。



仕込みは2021/12/4におこないました。作業時間は一時間程度でした。

材料です。



カルスNC-R、米糠、硫安。



土は従来の土づくりで廃材だった微塵を使いました。
微塵は雨をすって踏み固められると硬くなるので整地に使えますが、踏まれない場所は柔らかいので簡単に崩せます。画像には若干かたまりがみえますが、つぶすと簡単に崩れるような土です。

微塵は整地以外には使いようがないんですが、もしこれが使えたら面白いです。




作業工程の記録です。
2012/12/4




まず硫安が偏らないように、米糠と混合することにしました。バケツにいれて振って拡散して均一化します。




50リットルプランター (深さ23センチ) を使いました。
4層に仕込むのでまず草を5センチ入れました。
野積み状態でつぶれかかっている (つまりやや圧縮されている )ところを手でちぎって、プランター底に並べて敷きつめました。



カルスNC-Rを、用意した量の1/4 (約60グラム) パラパラと撒きます。



米糠と硫安の混合物も用意した量の1/4 (500cc)を平均的に被るようにまぶしました。



土を掛けました。少しずつかけて草にまぶしこんで行く感じで1.5リットルくらい使いました。



土を入れ終わったあと、ガサガサと揺らして混ぜ混むと草が出てきますね。まだスキマがある感じですが、土中発酵第一ロットのときよりは混んでいる感じなので、これでいいと判断し、この層はここで終わりです。

この後、同じことを3回やって、第2層、第3層、第4層を作りました。



第4層までできました。大きな石でたたいてみましたが、よく詰まっていて石は弾み草はへこまないので、これで完成とします。



土を薄く掛けて草がでないようにして詰め込み作業は終了。



最後にたっぷり灌水。プランター左を40ミリの角材で持ち上げて、右側面下にある排水口から水が出ることを確認。
最後に雨よけの蓋をして完了としました。

この項の次回は二週間後の12月20日頃。上から4層を順番に剥がして、プランターでの堆積発酵の是非、進行具合を確認します。

(つづく)



12/13追記

10日経過したのでカマで起こしてみました。



ちょっとイケてないですね。米糠にはカルスが食いついてるようですが、草はほぼ発酵していなくてカチカチで、乾いてもいます。

寒いからとも思いましたが、よくみるとカルスの粒がそのままありますので、仕込みの時に掛けた土が薄すぎて中が乾いてしまったのかもしれません。今、湿度が低いですからね。

あと考えられるのは、野積みでかなり圧縮されていたのをそのまま仕込んだので、草が多くて手ごわいのかもしれません。
実は微塵ではだめなのかもしれません。



原因がわからないので、今回は乾燥を疑って、15リットルほどの土を被せて気密を上げた上で灌水しなおすことにしました。
一週間ほど経って様子が全く変わらなかったら、圧縮されている草をくずして切り返し、活着用の土を普通の土に換えることにします。

堆積発酵は、普通の土中発酵より難しそうです。



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