かないまるの個室オーディオ 6) 試聴記 ハーベスHL Compact 7ES-3を聴いてみました 初稿180121 更新180130 ハーベスモニターHL4のレストアは順調に進みましたが、二階に移動した当初は音がイマイチでした。ですので瞬間的には「このさい買い換えかな」と思っていました。
とはいうものの、仕事をしているときのような音を自宅でも聴きたいとはあまり思いませんでした。そこで同じハーベスで評価の高い、HL Compact 7ES-3を聴くことにしました。 ダッドリーハーウッド引退後、事業と音づくりを引き継いだアランショーが最初に作ったモデルはHL Compact。ハーウッドの音より現代的な音でかないまるもそう思いました。好きな人もいたそうです。でもいろいろと未成熟な感じもしました。なにかもう一延び足りない感じ。 「HL Compact 7ES-3がよい」という話が聴こえてきたのはそれから随分経ってからです。いろいろなところで絶賛されていました。それからさらに10年経っていますが、なんとまだ現役モデルとのことですので音を聴いてみることにしました。 これがHL Compact 7ES-3です。借用品なので画像は一部だけにしました。木目も消してありますが、実物はきちんとしたきれいな木目があります。 ウーファはポリプロピレン素材にフィラーを練り込んだものとのことです。資料によってはコーンの部位によりフィラーの拡散を変えているとも (共振コントロール?)。見た目はモニターHL mk4によくにています。 ツイーターは先代 (との途中もあるのかな) からがらりと変わってアルミのハードドームだそうです。ハニカム形状のメタルグリルで保護されていて、メタルグリルの裏側には丸いシールが貼ってあります。撮影のため照明を当てたのでシールが光っていますが、普通は気をつけないと見えません (気をつければカタログ写真にも写っています)。このシール、イコライザーですかね。 さて、試聴結果です。 なかなかいいじゃないですか。とても音楽的です。HL Compact にあった固さや未成熟感はなくなり、柔らかいいい音を出しています。分析的なところは全くなくて、音楽だけを鳴らす感じ。とてもよかったです。でもかないまる的には若干の気になる点がありました。 まずベースの定位が若干甘い感じがします。ボーカルも少し甘いか…。バフルを叩くと若干ですが共振音が左右で違うんですが、このへんかな。 もう一つはツイーターの前にあるシール。これがイコライザだとすると、イコライザがあるツイーターとしては異例に空間表現がよく、もしかすると大発明。ただシール端で回折があるのか、ちょっと首を移動するとボーカルの輪郭が微妙に変化します。 このへんは、厳しすぎるといえば厳しすぎるかもです。普通の方には問題ないでしょう。でもかないまるは、日頃アンプやプレーヤーの完成度をこのボーカルの輪郭で判断しているので、わりと気になります。モニターHL mk4では出ない現象ですし。 なんでしょうね、この安心感。モトカノと再会というか…(^_^;)。 5日間でダンプ剤の溶剤もよく抜けたといのもあるのか、ゆったりした低域にのびやかな高域が展開。3回塗っては乾かして行く過程で自分の満足が行く音に仕上げちゃったのでしょうか。乾燥した音は絶品な感じ。 フォーカス感や定位がいいのにも改めて舌を巻きます。「モニター」を冠するに値しますね。モニター調な音では全然ないんですが。 うん、いい! 結局これをまだ使うんだな。オークション見張ってバックアップを買おうかな。そうそう出品はされないようですが。 その5)へ ←このページ→その7)へ 目次へ かないまるwebトップへ |