太麺棒



初稿 031116


1.まえがき

粗挽きには太麺棒がいいんだそうです。たとえば秋田の石碾屋さんはφ40の麺棒を使っているそうです。でもそんな太い麺棒はなかなか買えません。売っていても高価でしょうね。
そこで自作してみました。方法は 自作編k2 とだいたい同じですが、極太ならではの難しさもありますね。製作記です。


2.材料



材料です。近所のホームセンターにでかけたところ、45角のツガ材がおいてありました。ごく一般的な建築材ですね。例によってなるべく柾目のきれいに通った材を選び出しました。

また素材は90センチ材ですが、常用のヒノキの麺棒と同じ75センチにカットして使いました。


3.加工

加工の手順は 自作編k2 と基本的に同じです。



16角形にしたところです。ヒノキより堅く、また木目がうねっているので、カンナ掛けは所々逆目になりやすく、ヒノキより大変でした (脇においてあるのは常用のφ28のヒノキの麺棒です)。



ヤスリがけです。今回も60番の布ヤスリでスタート。φ30前後のヒノキに比べると、直径が太い上にツガ材が重く硬い材なので、加工は結構大変です。ペーパーを巻き付けて削るだけでは、最初の丸出しがなかなか完全にできません。



そこで80番の布ヤスリのところで、ヤスリを半円状にして上からかぶせて、下向きにしっかり力を加えて部分削りをしました。



ヤスリはこんな感じで持ちました。ダンボール紙に両面テープで固定してあり、さらに段ボールと手の間にも両面テープを入れて滑り止めにしてあります。麺棒は作業台にのせて作業をしました。

なおツガは狂い安い材だそうで、今回も角材の段階ではまっすぐだったのに、16角に加工したとたんに0.5ミリほど反ってしまいました。加工によるアバレですね。で、この反りも、この半円ヤスリがけの工程で修正しました。


4.仕上げ

仕上げは、120-180-250-400番の空研ぎペーパー。600-1000-1200の耐水ペーパーを使い、最終的にピカピカにしました。



しあがりました。ツガは木目がかなりしっかりしていて鮮やかです。画像の上部は露出オーバーに見えますが、実際はピカピカに光っていたのです。



麺棒全体を板目方向から見たものです。木目が微妙にうねっていて、板目の出る面は複雑な紋様が出ています。ツガの木目は鮮やかですね。色の濃いところが夏材だそうです。



最後に胡桃油を塗って仕上げました。元の素材と並べて記念撮影。

さて今回は製作編だけですが、胡桃油を2〜3回塗布して乾いたら、実際に蕎麦を打ってみて、また続編を書こうと思います。

(続く)


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