かないまる邸のISDNについて |
・ISDNの送り配管/配線
ISDNはバス配線(送り配線)ですから、必ず起点と終点があります。
起点はDSUです。ドド子さんが見かけた情報分電盤にDSUが内蔵されているというのは、そこがISDNの起点となるということです。もちろんDSU内蔵のTAを分電盤に納めることもできます。ISDNもLANも分電盤が起点となりますから、むしろこれが普通です。
しかしかないまる邸では、すでに持っているDSUを使いましたので、NTTの工事は、6極2線のRJ11コンセントを取り付けるだけです。(通常ISDNとの接続を「簡単接続キット」でおこなうる一番簡単なタイプです)。
つまり、この2線信号をDSUに通してISDNの4線信号を取り出して、これをTAにくれた後、壁に戻す構想です。
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具体的方法ですが、これはみなさんがよくご存じの簡単接続キットBMJ-8がどういう形式になっているかを理解するのが速いと思います。
上述のように、簡単接続キットを使ってTA一個で終わってしまう方法は、実はISDNのバスラインの最少構成で、これは以下のように図示できます(DSU内蔵のTAは、これが全部一体になっていると考えればよい)。
a 局線(壁コンセント6極2線)----[DSU]----[BMJ-8] b| |c | ・----[終端抵抗] | ・-----[TA]
このうち、BMJ-8という小さな箱が「簡単接続キット」の御本尊ですが、これが実は最少構成のISDN送り配線ネットワークなっているのです。
上の図をよく見てください。BMJ8には、次の3要素がちゃんとそろっています。
・送り配線の入り口 a、
・送り配線経路上のコネクタ b、
・終端抵抗用のコネクタ c
これをいかにもネットワークのように書けば、以下のようになります。
バス配線経路 入り口a [RJ45]------------・-------------[RJ45] c 終端抵抗 | [RJ45] b ISDN機器
どうですか。BMJ-8が最少のISDNネットワークであることがわかるでしょう。
そして終端抵抗を引き抜いてケーブルを延長して、BMJ-8をもう一個接続してISDN機器をつなげば、ネットワークを拡張することもできます。
a 局線(6極2線)----[DSU]----[BMJ-8] b| |c | ・-------------[BMJ-8] | | | ・-----[TA] | ・--[終端抵抗] | [ISDN機器]
上図はそのイメージですが、これはLANコードと簡単接続キットだけで無資格でできます。
簡単接続キットは秋葉で山積みして売ってましたから、既存家屋で家庭内にISDNを引くのなら、この方法は結構お勧めだったりしますが、ISDNの送り配線というのは、要するにこれを壁の中に納めたようなものなんですね。
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かないまる邸では、ISDN局線は6極のRJ11コンセントとして書斎に取り出され、DSU/BMJ-8/TAに供されます。そして終端抵抗を取り去ってISDNの信号を壁に戻し、そこを起点に家屋内にバスを構成できるようにしてあります。
まあ、上図の二個目のBMJ-8の代わりに家屋壁体内のバス配線に接続するわけですね。入り口は書斎。終端は客間で、客間のコンセントには終端用のものがついています。
経路を含めてこの構成を詳しく図示すると以下のようになります。( )内の数字は、施工時の管理用に付した配管番号です。
外壁 書斎内壁 : : : (34) : 保安器→→[防滴BOX]→→[RJ11(6極)]→→→[DSU]→[BMJ-8]→[TA] : : ↓ : (3) : ↓ ………………・ ←←[RJ45(8極)]←←←←←←←←← ↓ : A書斎 ↓ : [二階分電盤(書斎壁)] ↓ : (6) ↓ ・……………………………………………… ←←←←←← ↓ ↓ (7) (8) (9) [RJ45]→→→[RJ45]→→→[RJ45]→→→[一階分電盤(家事室壁)]→ B寝室 C北子供部屋 D南子供部屋 ↓ ↓ (20) (16) ↓ [RJ45]←←←←←←[RJ45]←←←←←←← F和室 Eリビング