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第4回

ブルーレイ大賞受賞作のご紹介

120430
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かないまるも審査委員の一角を依頼されている、「第4回DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」ですが、結果が発表されました。

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大賞 山猫
バート・ランカスター (出演)
アラン・ドロン (出演)
ルキーノ・ヴイスコンティ (監督)

大賞はヴィスコンティ監督の「山猫」がとりました。「レストア部門賞」を圧倒的多数で制して勝ち上がり、その勢いでグランプリも獲得しました。

オリジナルはアグファフィルムで撮影されたそうですね。ハリウッド映画とはしたがって色が全然違います。大阪デモではVW1000を使って投射しましたが、すごいですね。まるで油絵のような表現力に圧倒されました。



かないまる推薦・審査員特別賞
ヴェルディ:歌劇
≪椿姫≫
英国ロイヤル・オペラ2009
[Blu-ray]

「審査員特別賞」に椿姫

かないまるは高音質部門の審査だけしましたが、この部門はNHK/BDシリーズから佐渡さんの武満がとりました (後述)。とてもよく録れていると思います。しかしかないまるが推したのはロイヤルオペラの「椿姫」でした。

この椿姫、まず録音がすごいんです。素人の審査員さんには分からないでしょうが、この録音は「オーケストラピットが床より下にあり、そこから音楽が沸き上がってくる」という表現に成功しています。2チャンネルソフトではこういうのも経験がありますが、マルチでは初めてかも。もちろんステージ上の音も素晴らしいのですが、その下方にまた音があるわけです。そして会場のアンビエント。もうアンビエントの洪水です。これはすごいとしかいいようがありません。

こういう録音はとても珍しいと思いますが、アンプやスピーカのセッティングがこれを表現できるかどうかにモロに効きます。会場で始めて聴いて審査する方も多く、座席の場所、そもそもセットアップが完璧かということもあり、この良さが分からないかもしれないのは残念。投票では多数決では佐渡さんが有利なのは文句のないところですが、本当はこっちの方がすごい。というわけで、審査員として推薦しなおし、賛同が得られて特別賞をゲットしました。

この盤がもう一つ素晴らしいのは、日本語の字幕がついていることです。オペラは劇ですからね。鑑賞に字幕は必要です。日本のオペラ公演でも字幕公演は珍しくありませんが、かないまるが北米のメトロポリタン歌劇場でオペラを見たとき、前の座席の液晶に英語字幕が出ているのには本当に感動しました。オペラは英語でないことが多いですからね。

かないまるはオペラの海外盤のBD/DVDは買いません。字幕がないからです。オペラは器楽曲として鑑賞するには長すぎます。このような日本語字幕がついた作品がたくさん売れることで、字幕当たり前みたいな雰囲気ができるといいですね。

大阪のデモでは、チャプター8だったかな。アリアをきいていただきました。とても素晴らしいソプラノのアリア。椿姫はとてもポピュラーですが、このアリアは気付かないでいる方も多いでしょう。デモしてさしあげると「こんないいところがあったんですね」という感想をいただきます。





高音質部門賞
佐渡裕 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
武満徹:フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番


高音質大賞

NHKのBDリーズの最新作。これもデモで使いました。ステージ上の5本のマイクだけ使った録音。なのに会場でベルをチンチン鳴らしながら歩いてくるパーカッションが実に鮮明。オケが入ると一気にベルリンフィルらしい天井の高い音が現れます。器楽合奏は大迫力。

まあ、たしかに大賞かな。もちろんお勧めです。



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