音楽小道具



この一年間で一番音がよかったLANケーブル
サエク SAEC SLA-500 (1.2メートル)


初稿 120828


仕事がらLANケーブルは自分で作ったり、メーカー品を使ったりしています。だいたいは自作を使いますし、なかなか音のいいのが作れますので追ってご紹介しますが、NASとアンプの直結ケーブルだけはメーカー品のしっかりしたものを使っています。

ケーブルも設計するかないまるですが、残念ながらLANケーブルは作ったことがありません。作る前にいいのに出会ってしまったからです。この一年聴いた中で抜群に音がいいと思うケーブルをご紹介しましょう。昨年11月ごろから使っていますが、今だにこれを超えるものに出会わないという名作級のケーブルですよ。



こんなものです。サエク SAEC SLA-500 。いろいろな長さのものがありますが、かないまるが使っているのは1.2メートル。NASとアンプが直結なので、丁度いい長さです。



コネクタはパンドウィット製。ヘビの皮みたいな網はケーブルプロテクターといって、ナイロンを編んだもの。コネクタとケーブルのつなぎ目は収縮チューブという、至ってシンプルな作りです。だから価格もあまり高くありません。1万円少々ですが数万円の値付けでもいいような音。その理由はケーブルの中にあります。素材がすごいんです。




なんとこんなものが入っています。

LANケーブルというと普通はシールドされていないツイストペアが入っていますが、このケーブルは各ペアがシールドしてあって、さらにその外側にアルミフォイルと電線を編んだシールド(編素線といいます)がかかっています。

サエクの北澤さんによれば「規格的にはカテゴリー7に準拠していて、材料をオーディオ用の素材で作った」そうです。

伝送帯域は約1GHz。みなさんはギガビットLANだとそういう速度は当たり前だと思うでしょうが、ギガビットLANは4ペア同時に駆動して速度を出します。このケーブルは1ツイスト当たり1GHz以上あり、ケーブル全体の伝送量は10ギガビットを100メートル伝送する性能があるようです。


音質は別格にいいです。

まずケーブルの構造がしっかりしているので、他の追従を許さない安定感があります。安心感といってもいいくらい。ネットワークオーディオによくある問題点はこの安定感が得られないことです。その原因でもっと大きいのはケーブルの限界がオーディオ的に低いことです (ハブを通さなくてはならないのに、オーディオ用のハブが存在しないというのもありますが)。

もう一つが情報量。自然な音場が得られます。かないまるの経験的には、これは銅線の質がいいことと、各芯シールドが相乗効果を出していると聴きました。

直接音の微細な表情からふわーっとしたエアまでシームレスに表現してくれますし、クセが全くありません。かといってハイファイチックなやさしすぎる音でもありません。素材がよく構造がよい場合に得られるよい音だと思います。

一度使うと音に浸る楽しみが得られる、かないまる一押しのネットワークケーブルです。

それにしても、こういうケーブルを使ってみてわかるのは、やっぱりハブはアンプに内蔵ってものですね。直結でないと二本要りますからね(^_^)v



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