5.

かないまるが音質調整に参加した
高画音質HDMIケーブル

DLC-9150ES と DLC-9240ES

第一報


100205初稿


かないまるが音質調整に参加した、高画音質HDMIケーブルDLC-9150ES と DLC-9240ESが、ついにリリースされました。まずは第一報です。


1.かないまるのケーブル作り

かないまるはセット設計者ですが、世界中でデモをしたり (海外デモは引退しましたが)、音楽作品の音質向上のお手伝いをしたりと、設計とは違う仕事もたくさんしています。そのかないまるが、もう数年来続けていながらどうしてもソニーブランドで商品化できなかったカテゴリーがあります。それはケーブルです

もちろんみなさんご存じのように、昨年はサエクさんからSH1010を発売できました。SH1010は内部構造をかないまるが設計しました。しかしシースで行き詰まり、ケーブルのプロであるサエクさんにお手伝いいただき商品化したものです。ソニーブランドもある予定でしたが、環境基準の違いでソニーでは商品化できなくて、サエクブランドだけが世に出ました (SH1010が環境的に危険なわけではありませんのでご安心ください)。

プロ用の録音機材用ケーブル (ファインフォーカスケーブル) も商品化できました。プロ用のケーブルは藤田恵美さんのcamomile Best Audioを作るために開発したものをベースに商品化したものですが、これはソニーには関係ないのでサエクさんに商品化していただきました。でもたぶん赤字で、つきあっていただいた格好です。

そうしたなか、ついにかないまるがチューニングしEケーブルをソニーブランドで発売することができました。それが高音質HDMIケーブルDLC-9150ES(1.5メートル) と、DLC-9240ES(2.4メートル)です。

すごいでしょう。ESブランドですよ(^_^)v


2.本当はTA-DA5500ESと同時発売の予定でした

このケーブルLC-9150ESの開発は、TA-DA5500ESの設計、音質チューンと完全に同時進行していました。完成も同時期です。

担当者はソニーのアクセサリー部隊に所属し、もともとは映像機器も手がけた、「AV」の真のプロである磯さん。SH1010などのかないまる印の構造をベースにより怪物的な仕様を一緒に作り上げました。

磯さんは、とにかくありとあらゆるアイデア、素材を検討してくれました。試作品ができるとTA-DA5500ESで共同で音を聴き、仕様化して行きました。内部構造の限界 (一言でいえば太さ) はHDMIのコネクタの規格で決まりますが、そのギリギリまで作り込みました。

そのようにして、質的にも物量的にもおそらく世界一のケーブルは、実はTA-DA5500ESと同時に完成。つまり2009年の10月には完成していたのです。


2.問題はHDMI バージョン1.4のリリースが遅れたこと

問題はHDMIのバージョン1.4がなかなかリリースされなかったことです。バージョン1.4には、オーディオリターンチャンネルやLAN (Ethernet) など、あとからでは修正不可能な仕様が盛りこまれることになっていましたが、ケーブルを先に発売してから規格が変わってしまうとまずいですよね。

2009年末に発売されてしまったケーブルはこのバージョン1.4の決定前に発売されていますので、見切り発車となりますが、ソニーは規格が完全に確定する前に発売するのはやめました。

実買価格6万円前後というのは決して安いものではありません(*1)からね。それがバージョン1.4非対応ケーブルになってしまうリスクは避けるべきでした。HiVi誌ベストバイも当然エントリーを辞退しました。



4.晴れてリリース

ケーブルが公開されたのは、年末ギリギリになってからです。まだ商品は十分な数がありませんでしたが、商品がソニーのWEBで告知されました。

でも、問題はぎりぎりまで製造を待ったので、最初の商品が十分な数が供給できていなかったことです。かないまるが書いてしまうと、絶対に足らなくなります。なのでちょっと我慢して書かないでいました。

公開から一カ月。やっとモノがそろってきました。現在はソニースタイルで即日発送で購入可能です。評論家のみなさんにじっくり聴いていただく機会も十分な態勢となりましたので、これから記事も出てくるでしょう。

早速ですが、おそらく初出なる記事を山之内さんがファイルWEBに書いてくださいました。ファイルWEB会員はいつでも読めます (会員でない方も2/10ごろまでの一週間読むことができますので、お急ぎください)。


100204公開の記事


さあかないまるブランドのHDMIケーブルの船出です。

限りなくニュートラル。限りなく情報量が多く、映像もきわめてきれいです。
追って技術的内容も公開しますが、買って損はしないと思います。在庫切れしないうちにまず一本、是非入手し、その圧倒的情報量と画質を堪能してください。