ストリング備忘録
プリンス EXO3 グラファイト100
初稿 120512
友人の依頼でプリンス EXO3 グラファイト100を張りました。ストリングはプリンスプレミアLT17です。
プリンスというと大きな穴が空いているフレームが特長。
今回のEXO3 グラファイト100はこんな感じ。
グロメットは二種類あり、画像の下のもの(初期状態)を使うと普通のラケット、上のもの(付属品)を使うとO3になります。
これがメーカーの資料ですが、ラケットを手渡されたときは「オールホール」になっていました。これを「オールポート」に換えてから張ってほしいとのご依頼。肩と肘を痛めているそうで、オールポートのほうがよいのだそうです。
ホールグロメットは「パワー性能が上がる」特長があるそうですね。ストリングの振動の支点がフレームの外周になるからでしょう。通常のグロメットではストリングの振動の支点はフレームの内側ですから、面が大きくなるだけ弾きがよさそうです。
振動吸収性は支点が打球時にずれてロスが出るからでしょうね。旧O3の楕円穴では支点は一応明確ですが、穴が四角い現在はかなりずれると思います。なので「打感がボケる」ととらえると欠点になりますね。ストリングホールグロメットは、これで困るという人向けでしょう。
ストリングはプリンス プレミアLT17を渡されました。極細の繊維を束ねてナイロンでコーティングしたもののようです。触った感じはかなりナチャラルに近いですね。
以前一度使ったことがあるんですが、久しぶりに手にして巻き癖が少ないなと思いました。袋からだすとサラサラとほぐしやすい。張るときもストリングが巻きつかなくてとても楽でした。よく滑るのでクロスが通しやすいのもいいですね。テンションロスもほとんど出ないようで、ハープ弾きで綺麗な音が出ました。
今回のテンションはメイン45、クロス43でした。実は、最初依頼されたときは「40/40で」とのことでした。肩と肘を痛めていることから、面が固いと辛いとのことですが、40ポンドでは恐らく飛ばないので、45ポンドを提案しました。
そうそう、パッケージにミスプリを見つけました。なおしておいた方がいいと思います。
このラケットはメインの中央の折り返しがトップ側になっています。スカッシュでは普通ですが、テニスでは珍しいですね。またエアホールがあるのでパターンは自由にはできず、上図のようにしか張れません。
メインの終了はトップ側。緑がショートサイドですが、クロスは一本だけで終わるのでラケット5本分で十分でした。クロスは一本しか張らないので、先に張ってタイオフしてしまい、そのあとメインを張り下ろしました。
張り上がりました。綺麗なラケットですね。
感想をいただきましたが、「とってもいい感じです。45ポンドも正解でした」とのことでした。
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