川端さんの張り方
張りの実際
初稿 140223
では、実際の手順です。
ストリングマシンは「張名人、ディアナSP Ver.2」です。
画像に写っているK型サイドサポートは特注品です (標準はV型サポートです)。
画像に写っているスロート側のビリヤードチップも特注品です。
1)スターティング
スターティングはごく普通にやります。つまり、
2)ショートサイドを3本引く
まずショートサイドを3本くらい引きます。
3)ロングサイドを引き始める
スターティングクランプで止めてあったロングサイド一本目を引きなおします。フレーム外のスターティングクランプを外し、フレーム内にテンションクランプを取り付けます。
続いてロングサイドを3本まで引きます。
そのあとは、ロングサイド→ショートサイド→ショートサイド→ロングサイド…とバランスよく交互に繰り返し引いて行きます。
4)ショートサイドの終端
ショートサイドのメインが最後のトップに来たら、スロート側に降ろさないでクロスに回します (つまり一番右のメインは空けておくことになります)。
このクロスは通常テンションで引き、スターティングクランプで止めます。つまりタイオフしません。
川端さんはこのクランピングについて「保険です」とおっしゃっていました。このクロスは全部張り終わってから最後にタイオフします。
ここで、ショートサイドのストリングはロングサイドを張るのに邪魔にならないように、丸めてスターティングクランプに押し込んでおきます(これはバボラ流)。
5)ロングサイドのATW
ロングサイドのメインが終わったら、一番下のクロスを一本張ります。
ここでピンクのメインの上を通すか下を通すかが問題となります。
ピンク色のメインに注目しください。画像の右端で、緑色のクロスがピンクの上を通っていますね。つまりクロスの位相はもう決まっています。このあとクロスは上から下に張りますが、最後にこれから張る一本のクロスと位相が合わなくてはなりません。
そこで、残っているクロス用のホールを、トップ側から「下」「上」「下」「上」…というように指さして行きます (残っているホールは全てクロス用なので、空いているホールを順に全部調べればOKです)。
この例では、一番下のクロスホールは「下」となりました。つまりピンクのメインの下を通して張るべきことがわかります。
判明した位相に注意して、クロスを張ります。
最後のメインを張り上げて、ATWが完成です。
6)ロングサイドのクロスを開始
プリレーシングを併用して、順次クロスを張ってゆきます。
7)ロングサイド終了とタイオフ
ロングサイドが張り上がりました。最後のストリングは10%アップで引き、続いてタイオフです。
タイオフホールにストリングを通したあと、川端さんはキリで目打ちをしていました。
やってみると、非常に具合がよいのでお勧めできます。
タイオフが完成しました。川端さんはダブルノットをお使いなので、ここでもそうします。
8)ショートサイドのタイオフ
スターティングクランプで止めてあったショートサイドを、10%アップで引きなおします。
タイオフします。
張り上がりました。
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