ソニースタイル大阪デモ関連情報記事

その4

サラウンドフロントスピーカのご紹介
SS-K10ED


初稿 090517


SS-K10ED 


今回のデモでサラウンドとサラウンドバックの合計4チャンネルに使うスピーカです。SS-K30EDは一本づつの販売ですが、SS-K10EDはペア売りで、希望小売価格は2台1組70,350円です。

ウーファが12センチになり、キャビネットが小型になっているほかは、ほとんどSS-K30EDと同じ内容です。ツイーターは同じものですからウーファと比較して大きく見えますね。



配置は天井吊り下げに。天地を逆にしてツイーターが下になるようにしています。これはソニースタイル大阪の試聴室がオープンしたときからの位置で、

という配置になっています。

今回のセットアップの一連の動きのなかで、当初は「このスピーカの高さを下げ、少し前に移動もする」という話もあり、ブラケットを調達することになっていました。実際は丁度よいものは売っていないので業者に作ってもらうことになり、実際に図面の交換までは進んでいました。

しかし、標準的なブラケット (使っているものはBose製です) で済ませた方がユーザさんの参考にもなりますし、追加工事をして音が悪くなる恐れもありますので、できればセットアップで鳴らしたいということで挑戦してみました。

その結果、サラウンドスピーカをかなり前方に向けてき配置し、その角度を調整することでなかなかいい感じになりました。基本的には下記の考えでやりました。

1)
前向きにすることでリスナーに直接音があまり届かず、反射音がリッチなカーテンを使っている (安物の化繊のカーテンです) こともあり、サラウンドが会場に降り注ぐような感じになっています。反射音が比較的広い範囲から降り注ぐので、サラウンドスピーカの位置はセンターから125度くらいの角度位置ですが、音を聴いた感じでは115〜120度程度になっていて、フロントとのつながりは良好です。

2)
高い配置のため、座席位置が壁際の人からはスピーカが上に逃げている格好で、うるささがありません。これは映画館が高い位置にサラウンドスピーカを取り付けているのと同じ効果があります。映画ではもともとそういう風に作ってありますので許容範囲が広いので、今回は音楽ソフトでいい感じになるように仕上げてみました。

3)
DCACによる音場補正を使っています。サラウンドが前を向いたので周波数特性的に高域が足りませんし、フロントも含めてスピーカが小型なので、無補正では低域も不足します。そこでエンジニアリファレンスモードにして、かないまるの会社の試聴室に近いボリウム感になるようにしました。

なおDCACによる距離設定は、測定後にスピーカセットアップを開けて、左右の距離が違っているところを近い方の数字に合わせました。フロントはレーザ距離計で測定したので、自動音場補正でもバッチリ1センチ以内で合っていましたが、サラウンドはややずれていました。これはカーテンの反射状況などの違いも反映されているのでしょう。その測定値を無視して、小さいほうの距離にあわせてしまうわけです。

これは室内に音が出るタイミングが少々ずれているよりは、左右一対ごとに (つまりL+R、SL+SR、SBL+SBRのペアごとに) 同じであるほうが、部屋のなかでの大局的な波面合成上は重要だと思うからです。実際、数センチの違いは短いほうに揃えてしまった方が総合的にサラウンド感は良くなることが多く、今回もそうなりました。

もちろん左右が非常に非対称の位置で聴くのを完全に補正する目的なら、距離は測定値のままのほうがよいでしょう。しかし部屋のなかによい音を充満させて、どこで聴いてもよい音が聴こえるという状態にするには、測定結果が多少ずれていても、強制的に同じ距離にあわせてしまったほうが結果はよいと思います。



サラウンド側の様子です。

大きく見えているスピーカが SL+SR、バックの黒カーテンでややみにくいのが SBL+SBRのペアです。プロジェクタは二つ見えますが、当日は前側のVPL-VW200を使います。

またソファ状の椅子が並んでいますが、デモ当日は一回20名様に入っていただくために、小さめの椅子に入れ換えます。座り心地は良くないですが、大勢に聴いていただきたいですし、一時間ですのでご了解ください。




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