その11

切れたリード線を外し、ハンダ上げする

初稿 090403


では断線部の接続に入ります。



まずリード線の端子板側のハンダを半田ごてでとかして、リード線を外します。ピッチに埋まっていた部分も半田ごてであたためれば簡単に出てきます。


リード線の左端 (断線部) は被覆で覆われているので、数ミリを半田ごてで熱してハンダ上げ (ハンダ揚げともいいます) します。



こんな感じ。

被覆はポリウレタンなので比較的簡単に溶けるものなので、紙やすりなどで剥いておく必要はありません。そういうことをすると折れやすくなるので、半田ごてで直接ハンダ上げしながら剥くほうがよいのです。ただしポリウレタン被覆を直接熱しても被覆が焦げるだけでハンダ上げすることはできません。

こつは、半田ごてを銅線の先端の銅が出ている部分 (上の画像の断線部の左端) にあてて、まず銅を熱します。同時に、糸ハンダをそこに「ちょん、ちょん」と差し込み、フラックスとハンダを熱した銅につついて与えます

ハンダが銅に食いつけばあとは簡単で、熱しながらハンダを注入して行く (ハンダはポタポタと下に落ちますが、熱量は少ないので画像のように紙などを敷いておけばOKです) と、ハンダが銅にくい付きながらジリジリとポリウレタンをとかしてハンダ上げが進みます。

どうしても最初がうまく行かないときは、カッターの刃で先端の1ミリ程度のポリウレタンをはがして、そこからハンダを食いつかせればうまく行きます。

この方法は耐熱温度の低いポリウレタン被覆銅線ならいつでも使えるコツです。本職はポリウレタンをとかす薬剤を使って被覆を剥いてからハンダ上げしますが、素人にはこの薬剤は入手できませんし、入手できても腐食しやすい (後日断線しやすい) ので使わないことをお勧めします。




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